血液検査ってよく聞くけど…どのようなことを調べてるのだろうか?
そんな質問がありましたのでお答えします。
血液検査には血球検査、血液生化学検査、血液凝固検査、血液ガスというものがあります。
順番に説明しましょう!
血球検査(CBC)
どんな検査?
血液の成分(採取した血液中の細胞の数やその状態)を調べます。
血液の成分には細胞の部分(主に、赤血球、白血球、血小板)と液体の部分(血しょう)があります。そのうち、細胞の部分を調べるのが血球検査です。
赤血球とは・・・
血が赤いのは赤血球の色。酸素を全身に運びます。
円盤状の細胞。ヘモグロビンという色素が含まれ、赤色をしています。ヘモグロビンが減って貧血になると、疲れやすくなります。
白血球とは・・・
ウイルスや細菌から体を守るために戦います。
血液の成分の中で大きめのアメーバ状の細胞。多くの種類があり、種類ごとの数を調べることで、より詳しく体の状態を知ることができます。
血小板とは・・・
出血を止める働きをします。
小さなかけら状の固形成分。ケガなどをして出血すると、その場所に集合して血を止めます。
この検査で何がわかるの?
・赤血球数(RBC)
下痢、嘔吐、多尿などにより脱水症状を起こしているときは赤血球数の増加が見られます。また、貧血のときには赤血球数の減少が見られます。
・白血球数(WBC)
炎症や感染、ストレスや体内に異物があると白血球数の増加が見られます。一方、ビタミンの欠乏、ウィルス感染症(パルボウィルス腸炎や汎白血球減少症など)等の影響があった場合に減少します。
・ヘマクリット値(Ht)
赤血球成分の容積が血液全体に占める割合です(簡単に言うと血液の濃さを示します)。この値が下がると貧血、上がると脱水などによる血液濃縮などが考えられます。
・ヘモグロビン値(血色素=Hb)
酸素を運ぶ上で重要な役割を果たすヘモグロビンの値を調べます。この値が高いと脱水、低いと貧血などが考えられます。
・血小板数
血小板の数が減ると出血しやすくなります。
採取した血液中の細胞の数やその割合を調べることで総合的に以下のことがチェックをします。
□ 貧血の有無 □ 貧血のタイプ □ 脱水の有無 □ 血小板の有無 □ 炎症の有無 □ 全身性感染症の有無 □ ストレスの有無 □ 寄生虫感染の有無 □ 血液系腫瘍性疾患の有無
複数の検査を組み合わせることでより確実な診断につなげます。
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