犬・猫の膀胱炎の特徴
泌尿器疾患の中でも件数が多く、犬では細菌の感染、猫ではストレスなどが主な原因になります。オスよりメスの方が尿道が短く細菌が感染しやすいため、膀胱炎にかかりやすいのが特徴です。
冬に多い理由は『飲水量が少なくなる』ため
膀胱に菌が感染した場合、排尿によって菌を押し出してあげないと治りが悪くなります。
冬は水分の消費が少ないため飲水量も少なく、尿の量が減るために膀胱炎が助長されてしまうのです。
膀胱炎の特徴と治療法
もちろん水を飲むだけで膀胱炎は治りません。膀胱炎の時に見られる症状や検査・治療法について見ていきましょう。
こんな時は要注意? 症状や病気のサイン
- いつもより尿の量が少ない・回数が多い
- 排尿した後も排尿姿勢が続く(残尿感)
- 排尿時に痛がる、尿に血が混じる、臭くなる
痛みにより、排尿の様子がいつもと変わってきます。また、尿石が原因の場合、尿が出なくなる場合があります。〇〇時間ほど排尿がない場合、命に関わる危険性もあるため注意が必要です。
膀胱炎を引き起こす原因は、、、?
- 細菌感染
- 尿結石
- ストレス(特に猫)
犬の場合、尿道付近からの細菌感染が主な原因になります。猫の場合は、10才未満ではストレスなどによる特発性膀胱炎、10才以上では結石や腎臓の機能低下が主な原因になります。
※尿結石の写真
診断のための検査
- 尿検査
- 超音波検査
尿試験紙や顕微鏡で、尿中の細菌・結石・出血を確認します。また、超音波検査で結石の確認や、お腹に針を刺して新鮮な尿を採取します。
治療法
- 抗生物質の内服
- 基礎疾患の精査
- 手術
細菌感染がある時に、菌を倒すために抗生物質を内服します。結石ができてしまった時は、療法食で尿石を溶かす・カテーテルで膀胱洗浄する・場合によっては外科摘出が必要になることもあります。また、糖尿病や腎機能の低下などの基礎疾患により、膀胱炎が二次的に引き起こされることもあります。この場合、原因となる基礎疾患を治療しなければ何度も膀胱炎が再発してしまいます。