血液検査には、肝機能や腎機能、血糖値などを調べる『生化学検査』と、白血球や赤血球、血小板の数を調べる『血球計算検査』があります。 これにより、貧血、肝臓の異常、腎臓の異常、高脂血症、糖尿病など、体の中の見えない異常を幅広く検索することができます。
それぞれの項目が何の数値を示しているか、初めて見る方にとっては難しいので、一緒に見ていきましょう!
低値:貧血など 低値:ウイルス・細菌の感染 低値:ストレス 低値:ストレス 低値:慢性出血、免疫介在血小板減少症、DIC
TP 総蛋白 血液中の蛋白量を示す検査です。 Alb アルブミン 肝臓で作られる蛋白です。血液の浸透圧などに関与しています。 ALT / GPT アラニントランスフェラーゼ 肝臓に問題が生じると上昇します。 AST / GOT アスパラギン酸 肝臓または筋肉の障害で上昇します。 ALP アルカリフォスファターゼ ストレスや肝臓病、副腎の病気、あるいはステロイド剤の投薬中に上昇します。 GGT γグルタミントランスペプチターゼ 主に胆管障害で上昇します。 T.Bil 総ビリルビン 肝機能に問題が生じると上昇します。黄疸の原因物質です。 TG 中性脂肪 肝臓や膵臓、脂肪代謝に異常が生じると上昇します。 Chol 総コレステロール 肥満や肝臓病、ホルモン異常などで上昇します。 NH3 アンモニア 肝機能に問題が生じると上昇します。腎機能障害時にも上昇することもあります。 Glu 血糖値 糖尿病やストレス(来院の興奮も含む)で上昇します。 AMYL アミラーゼ 膵臓、肝臓、腸、腎臓の機能に問題が生じると上昇します。 Lip リパーゼ 膵臓、腎臓の機能に問題が生じると上昇します。 BUN 尿素窒素 腎機能に問題が生じると上昇します。食後一過性に上昇することもあります。 Cre クレアチニン 腎臓のろ過率を間接的に表します。腎機能に問題が生じると上昇します。 P リン 腎機能に問題が生じると上昇します。 CPK クレアチン・フォスホキナーゼ 筋肉の障害で上昇します。 Ca カルシウム ホルモン異常や悪性腫瘍で上昇することがあります。 Na・K・Cl ナトリウム・カリウム・クロール 生命維持に大切な電解質のバランスを示します。脱水、嘔吐、下痢などで変化することがあります。点滴治療の計画に必要な検査項目です。 LDH 乳酸脱水素酵素 組織傷害を受けて細胞が壊れると上昇します。 CRP C反応性蛋白 感染症などの急性炎症で上昇します。
RBC
赤血球数
貧血など、赤血球の状態を示す指標
高値:脱水、心機能疾患
Hgb
ヘモグロビン濃度
HCT
ヘマトクリット値
MCV
平均赤血球容積
MCH
平均へモグロビン量
MCHC
平均へモグロビン濃度
RET
網赤血球数※
※未成熟な状態での赤血球産生の指標
WBC
全白血球数
感染や炎症を示す、免疫細胞の指標
炎症や感染など、幅広い異常の指標
Neu
好中球数
高値:運動、炎症、免疫疾患
Lym
リンパ球数
高値:慢性炎症、自己免疫疾患
Mon
単球数
高値:慢性炎症、壊死
Eos
好酸球数
高値:慢性炎症、アレルギー
Bas
好塩基球数
高値:慢性炎症、ホルモン異常
Plat
血小板数
血液の凝固機能の指標
高値:急性出血