歯周病予防と歯石除去

犬の80%が罹患し、 予防や処置をしなければ下顎の骨折や食事を食べれなくなってしまうほど怖い『歯周病』

とても怖い歯周病ですが、家庭でのオーラルケア動物病院での歯科処置によって対策を打つことができます。

一つずつ学んで、愛犬・愛猫のケアを行ってあげましょう。

まずはここから!予防の前準備

STEP 1

まずは、口元に触れられること に 慣れさせることからはじめます。わんちゃんにとって楽しい時間にするのがポイント。
ほめながら、ステップアップ!です。

詳しくはこちらから→https://www.lion-pet.jp/knowledge/movie_oralcare_step1_dog.htm

 

STEP 2

慣れてきたら、歯をガーゼでこすってみましょう!前歯から徐々に慣れさせ、最終的に奥歯までできるようになれば次の段階です。

詳しくはこちらから→https://www.lion-pet.jp/knowledge/movie_oralcare_step2_dog.htm

 

STEP 3

歯ブラシの準備をして、歯ブラシの臭いをかがせたり、舐めたりして慣れさせてください。強くこすらなくても歯垢は落とせます。

詳しくはこちらから→https://www.lion-pet.jp/knowledge/movie_oralcare_step3_dog.htm

 

 

ワンポイント  この準備がとーっても重要!!

STEP 1を急いで進めてしまうと、口を触れられるのが嫌いになってしまう子もいます。ステップ毎に1〜2ヶ月位費やしてもいいと思います。大切なことは嫌いにならないようにコツコツです。

飼い主様からのFAQ ~歯磨きのコツについて~

ずばり!犬の歯磨きのコツは?

口を手に持ち、口元をめくり、歯と歯茎の間に優しくブラッシングします。斜め45度に軽くあててあげるのがポイントです。歯と歯を移動する際は、円を描くように動かしていき、2~3分を目安に全部の歯を磨き終えましょう。全部できたらご褒美のおやつをあげると、歯磨きを楽しいイベントと思い、歯磨きを喜ぶようになることもありますよ。

 

動画だとわかりやすいと思います!
歯石用の製品を取り扱っているLionさんのホームページで動画が公開されています。詳しくはこちらから→https://www.lion-pet.jp/knowledge/movie_oralcare_step3_dog.htm

適切な頻度は?

できれば毎日歯磨きをしてあげましょう。特にウェットタイプのドッグフードを食べている場合は食べカスが残りやすいので、毎日磨いてあげてください。ドライフードを食べている場合もオススメは毎日ですが、週に3回程度でも大丈夫です。

歯磨きグッズの種類と使い方を教えて!

① 犬用歯ブラシ

ヘッドが小さくて、毛が軟らかいタイプのものを選びましょう。犬の歯茎は敏感ですし、エナメル質が人間に比べて薄いので、毛が硬い歯ブラシでは歯や歯茎を傷つけてしまうからです。犬用の歯ブラシで、ヘッドに360度ブラシが付いているタイプのものが磨きやすくてオススメです。人間用の硬めの歯ブラシを使うのは避けましょう。人間用の歯ブラシを使う場合は、子供用の毛質が軟らかいものにしてくださいね。

② 歯磨きシート

歯ブラシを嫌がるの場合は、歯みがきシートを使うと受け入れてくれることもありますよ。指に巻きつけ、犬の口元をめくり、口の中に指をいれて優しく磨いてあげましょう。当院で最もお勧めしているのは、イボナシの軍手です。洗えて何度も使用できますから経済的です。

 

※ 商品の一例は資料を作成した当時の商品です。現在、規格の変更や販売が終了しているものもございます。

 慣れてきた頃に磨き残しがないかチェック

いつも同じように磨いているけど・・・本当に磨けているの?

こんな時は歯垢、歯石検査用のライトの出番です。             歯石・歯垢検査用ライト

 

使用すると、

磨き残しの評価

青紫色の光を歯の表面に照射 することにより、歯垢・歯石が沈着したところは赤紫からオレンジ色の蛍光 を発します。

参照:日本小動物歯科学学会のホームページより写真を抜粋→詳しくはこちらhttps://www.sadsj.jp/download/歯科ライト.pdf

 

その他にも

 

歯磨きが苦手な子にもできるオーラルケア

歯磨きガムって効果があるの?

犬用の歯磨きガムであれば基本的に与えることができます。噛ませているだけで歯磨き効果が得られるのが、歯磨き用ガムの特徴ですが、ガムが固すぎると犬の歯が欠けてしまう場合がありますし、柔らかいガムは喉や消化器官に張りついて取れなくなる場合があるので、よく吟味して選びましょう。

誤って大きなガムを丸呑みしてしまう犬もいますので、飼い主が手に持った状態でガムを噛ませることが安全上は最も良いと思います。

ちなみに、人間用のガムはキシリトールが入っているため中毒症状を起こす危険があります。絶対に与えないようにしましょう。

デンタルガム使用上の注意
◎ 硬過ぎず軟らか過ぎず、材質や硬さをチェックすることが大切です。飲み込んだものを喉や食道に詰まらせたり、うまく消化されないと胃腸障害も起こりうるので注意が必要です。

・犬の歯が折れたり、誤飲といった事故が起こることもあります

・長時間ガムをかじり過ぎることにより、歯が摩耗することもあります。

・目の届くところで犬用ガムを与えること

◎自分の愛犬には合うものを選びましょう。歯や口、体の大きさに合ったガムを選ぶことが大切です。

ごはんで歯石を減らせるの?

 

一度歯石になってしまうと、全身麻酔下でしか歯石を落とすことはできません。やわらかい歯垢のうちに歯磨きなどで予防することが大切なのです。

 

歯石が重度にこびりついてしまった場合や、歯周病が進行して痛みなどが出ている時は、歯石除去や抜歯が必要ですので、様子を見ずに動物病院を受診しましょう。

重度の場合は、動物病院での歯石除去が必要です

歯石除去の流れ

STEP1 術前検診・手術の予約

全身麻酔をかけるにあたり、全身の状態の確認を行っています。一般身体検査に加え、血液検査、頭部及び胸部レントゲン検査を基本に患者様の年齢や状態に適した検査を行っています。

STEP2 手術当日

当日は前日夜9時からの絶食でのご来院をお願いしています。来院されたら、全身の状態を確認をしてからお預りします。何かご不明な点やご不安な点があればこの時にご相談ください。

STEP3 手術時

基本的に全身麻酔下で行います。麻酔では気管チューブを挿管し、心電図、呼吸モニター、血圧計などを用いて安全な麻酔状態を維持するようにしています。抜歯処置が必要な際は、手術前・手術中に適切な鎮痛薬を用いることで、術後の痛みを抑えるように心がけ処置を行っています。

先生から一言

歯石除去に使うスケーラーは先端が尖っており、嫌がったり動いたりする動物の口に入れることは大変危険です。無麻酔で目に見える歯石だけを取ることは、大切なワンちゃんや、ネコちゃん達の口を傷つけるだけではなく、押さえつけられればストレスも非常に大きなものになるはずです。歯石や歯垢のできやすい奥歯も無麻酔では限度があります。

安全で効率的に、歯石や歯垢に含まれる莫大な量の細菌を飲みこまないように除去するために、スケーリングの際は、麻酔も器具の扱いもしっかりとトレーニングを積んだ獣医さんにお願いしましょう。

 

無麻酔下での歯石除去の危険性について
日本小動物歯科学学会からの報告です。→詳しくはこちらからhttps://www.sadsj.jp/download/dental_scaling.pdf

 

 

歯石除去(麻酔下超音波スケーリング)

最後に、動物病院で行う歯石除去の手順について説明します。歯茎ポケットの奥の歯石まできれいに除去するため、全身麻酔下で行います。また、歯周病が重度の場合は、抜歯などの口腔外科処置が必要となることがあります。

それでは見ていきましょう。

① 歯石がびっしりと歯を覆っているため、大まかに大きな歯石を除去します。

豆知識
日本獣医循環器学会では、 歯周病細菌が犬の僧帽弁閉鎖不全症(心臓病)の発症に関連している可能性が示唆されたという報告があります。

 

② 超音波スケラーで歯垢・歯石を完全に除去します。
③ 歯肉と歯の隙間に貯まった歯垢や歯石をかき出す。

 

④ 研磨剤をつけたポリッシングブラシで歯の表面を荒研磨します。

 

④ 研磨剤で歯の表面をなめらかに研磨することで、歯石の再付着の予防を行います。最後に付着物を洗いながして終了です。